うつを予防する

うつは誰にでも発症する可能性がある病です。

だから、少しでもうつが発症しないよう予防をすることが大切です。

人は本来のびのびと自由気ままに行動することを好みます。

東洋医学では人を構成する五臓の中に肝というものがあります。

肝は条達を好むと考えられています。

「条達」とは、新芽や枝がすくすくと成長することを意味していて、肝は妨げられることなく、自由にのびのびとすることを好むのです。

肝の主な働きの中に、情緒を安定させるという役割があります。

東洋医学で考えると、肝の働きが悪くなると、うつが発症してしまうことがあります。

今の世の中は、自由にのびのびとはいかず、何かと制限をされてしまい、精神的にも抑圧されることが多くなっています。

うつを予防するには、何か熱中できることを見つけてみてください。

何か夢中になれるものがあると、つまらない妄想や考えは忘れてしまいます。

もし今、何も夢中になれるものがなくても、積極的な気持ちで探せば何か見つかることでしょう。

今はいろいろと抑え込まれて、今まではこうだったと思いたいことでしょう。

でも、足るを知ることは、うつを予防するうえで大きな力になります。

今置かれている状況でやりくりをすることを考えると、うつを遠ざけることになります。

今の世の中を考えると、不平や不満が満ち溢れてくる気持ちは理解できます。

でも、今この時も誰かが頑張ってくれています。

だから、少しでもありがとうという感謝を身近な人に伝えることをしてみてください。

ありがとうと言われて嫌な気持ちになる人はいないでしょうし、言って嫌な気分にはいなりませんよね。

不平不満を伝えている時よりも、感謝を伝えているときのほうが、言われる方だけじゃなく言う方も、脳が感じるストレスは軽減されるようです。

脳へのストレスが減少すれば、うつを予防することにつながります。

そして、簡単な運動を日常生活に取り入れてみてください。

体を動かすことで気血の流れがよくなります。

運動というと大変そうに感じるかもしれませんが、難しい運動をする必要はありません。

運動が苦手な方は、少しだけ歩く距離を増やす、階段を積極的に利用するなどでもいいでしょう。

あなた自身に合った運動を長く続けましょう。

最後に心の緊張を取り除くためのツボをご紹介します。

太衝(たいしょう)・・・足の親指と第2指の間で甲の小高くなっているところ

親指でツボに少し強めにあて、10秒ほど押して10回くらい繰り返してくださいね。