鍼による内出血

鍼をすると、内出血をすることがあります。

初めて鍼をされた方で、内出血をして不安に感じて継続して施術をするのをやめたという人がおられるかもしれません。

施術で使用する鍼は非常に細いものなので、出血することはあまりありません。

でも、血管に触れると出血する可能性はあるため、絶対に内出血が起きないとは断言できません。

内出血は気になるものではありますが、体に害があるわけではなく、時間の経過とともに薄くなり、消えていきます。

鍼灸施術のあと、青あざができるときがあります。

これは皮膚に鍼をしたとき、血管に刺さったり、傷つけたりした内出血が原因です。

通常は血管の壁には弾力があるので、鍼が体内に入っても血管がよけてくれるものです。

しかし、血流が悪くなると血管の弾力性が低下して、鍼によって傷ついてしまうことがあります。

血管が傷つくと、血液が皮下組織に漏れ出すのですが、皮膚の外に出ると内出血になりにくく、皮下組織に残ってしまうと、内出血になりやすくなります。

血管は非常に細かい毛細血管もあるので、血管に触れずに鍼をするということは、不可能でしょう。

不可能だから仕方ないというわけではなく、鍼灸師は鍼のさし方や、抜き方などを工夫して、可能な限り内出血が起きないように努めています。

内出血が起きるかどうかは、予測ができることもあれば、施術後数時間、あるいは翌日以降に起きることもあります。

鍼で起きた内出血は、個人差はありますが、2~3週間ほどで消えることが多いです。

ただ、どんなに気を付けても鍼で内出血は絶対に起きないとは断言できないので、大事な予定の直前などでは、顔など目立つところへの施術は避けるほうがよいかもしれません。