脱水症にご注意を

猛暑のため熱中症の話をよく聞きますね。

熱中症のベースには、脱水症があります。

脱水症というのは、発汗などで体液が減少してしまう状態です。

脱水=熱中症だけでなく、脳梗塞や心筋梗塞、肺炎など危険な病気につながることもあります。

人間の体は、半分以上が体液で構成されています。

体液は年を重ねるごとに減少していきます。

胎内で命が育まれた瞬間はほぼ100%で、胎児は90%、子供で70~80%、大人で60%、高齢者になると50%くらいになるといわれてます。

これは、体液が蓄えられている場所が筋肉であり、年を重ねると筋肉の量が減少して、水分量が減ってしまうということです。

だから、高齢者だけでなく、筋肉量が少ないと蓄えられている体液が少ないため、脱水症になりやすいと考えられます。

脱水症のレベルは、体重の3~5%を失うと軽度、6~9%ほどで中度、10%以上になると重度の脱水症になります。

重度の脱水症は、意識障害やけいれん、血圧低下が起こり、命に影響することもあります。

体液というのは常に一定になるように、毎日入れ替わりながら調整されています。

水分が出るというと発汗や排泄を考えますが、皮膚や呼気からも1日900mL水分が出ているといわれています。

体内に入る水分は飲み物と考えがちですが、食事からも摂取されています。

この食べ物に含まれる水分は案外多く、1日に1Lほどあり、4割ほどは食事から水分補給していることになります。

夏バテで食事の量が減少すると、水分の量が同じなら、体内の水分は不足してしまいます。

体の中で体液が必要な場所は、脳、消化器、筋肉となります。

つまり脱水症になると、めまいや集中力の低下、頭痛、食欲の低下、吐き気、嘔吐、便秘、こむら返りなど、脳や消化器、筋肉に関係した症状が起こりやすくなるのです。

大量の発汗などで起きた急性の脱水症は分かりやすいですが、水分不足から徐々に起こる慢性的な脱水症は気づきにくいものです。

慢性的な脱水症は、脱水症と気づいたときには治療が間に合わないということもあります。

夏バテで食事の量が減っている、なんとなく体がだるいなど体の不調は、脱水症が影響しているかもしれません。

この時期胃の調子が悪く、食事が摂取しにくいという方は、鍼灸をお試しください。

鍼灸で胃腸の調子を整えることで、食欲が回復してきます。

鍼灸で胃腸の調子を整え、水分をしっかり補給して脱水症を予防してくださいね。