異常はないけど胃の不調

胃の不調が続いていて、胃薬をパクパク飲んでるので、胃の不調を何とかしてほしい、という患者さんがおられました。

足三里というツボに鍼をすると、グルグルと胃腸が動き始めました。

胃腸の動きとともに患者さんは、胃がスーッとします、こんなにすぐに効くものですか?

と驚いておられました。

いろいろお話を伺いながら施術をしていましたが、胃の検査をしたけど異常はないとのこと。

ストレスが原因で、精神的なものでしょうといわれたようです。

胃の異常がないのに、胃の働きが低下して不調を感じる状態に、機能性ディスペプシアというものがあります。

本来、胃は食べ物が入ってくると、上のほうが広がって、たくさんの食べ物をため込もうとするものです。

ところが、機能性ディスペプシアだと、胃が広がらず、運動器のが低下して、すぐにお腹いっぱいになり、胃もたれが起きたり、胃酸などに敏感になって痛みを感じやすくなったりします。

胃は自律神経の働きと密接に関係しています。

ストレスを感じやすいと、胃の働きは低下してしまいます。

  • 胃が痛い
  • すぐにお腹いっぱいになる
  • 胃が焼ける感じがする
  • 食後胃もたれが続く

このような症状が週に2以上、3か月ほど続いているなら、まずは病院で検査をしてもらってください。

検査で異常がなければ、機能性ディスペプシアと診断されるかもしれません。

ストレスを受けやすかったり、生活習慣の乱れがあったりすると、自律神経の働きは悪くなります。

そして、異常はないけれど胃の不調を感じるということが起こりやすくなります。

そのような胃の不調は、自律神経の働きをよくさせるために、生活習慣の改善が必要です。

ストレスがあると、胃の働きが低下し、胃が不調になり、 それがストレスになるという悪循環になってしまいます。

悪循環を断ち切るために、何かリラックスできるようなことを取り入れることを心がけてください。

そして、睡眠不足も胃の不調の原因となります。

夜更かしをせず、朝はきちんと決まった時間に起きるようにして、生活のリズムを整えてください。

また、辛いものや脂っこいもの、甘いものをたくさん摂りすぎると、胃酸が過剰に分泌されます。

すると、胃が焼ける感じや痛みといったものの原因になります。

ほどほどに摂取するよう心がけてください。

検査は受けたけど、胃に異常はない。

それでも、胃に不調を感じるという方は、鍼灸をお試しください。

生活習慣そのものを急に変えることは難しいでしょう。

生活習慣を変えたとしても、すぐに胃の不調が緩和されるわけではありません。

鍼灸をすると、胃の不調は緩和していきます。

鍼灸で胃の不調を緩和させながら、生活習慣をじっくり見直し胃の調子を整えてくださいね。