病院でうつ病と診断されると、一般的に抗うつ薬が処方されます。
うつ病は、脳内の神経伝達物質が不足したり、反応する神経がうまく機能しなくなる病気と考えられています。
脳内の神経伝達物質をうまく伝達させるために、抗うつ薬を使用します。
この抗うつ薬は、開発された時期や作用の違いで大きく次のような5つに分類されます。
- 第一世代の三環系抗うつ薬
- 第二世代の四環系抗うつ薬
- 第三世代のSSRI
- 第四世代のSNRI
- 第五世代のNaSSA
三環系抗うつ薬は、初期に開発された薬で神経伝達物質を調節して、脳内の情報伝達を円滑にする働きがあります。
ところが、便秘や排尿障害、めまい、眠気などの副作用が強く現れやすい傾向にあります。
そして、効果が感じられるまでに2週間ほどかかるようですが、副作用は服用後即現れやすいともいわれています。
四環系抗うつ薬は、神経伝達物質を増やすことができ、三環系抗うつ薬より副作用が弱いといわれています。
SSRIは、三環系・四環系より副作用が大幅に少なくなったといわれていますが、効果が弱い傾向にあるようです。
また、長期服用して突然中断すると、不眠や吐き気などの副作用が起きるともいわれています。
SNRIは、SSRIより効果が高く即効性もあり、副作用は同じくらいだといわれています。
NaSSAは、SSRIやSNRIによる効果が表れるまでの時間や副作用の問題を解消するために開発された、新しいタイプの薬です。
四環系抗うつ薬を改良されたもので、強い眠気が生じるといわれており、使用すると8割ほどは何らかの副作用があるともいわれています。
抗うつ薬は、さまざまな副作用が考えられ、使用を誤ると深刻なことになる恐れがあります。
そのため抗うつ薬を使用する際は、家族や医師としっかり話し合う必要があります。
また、現在抗うつ薬での副作用に苦しんでいる方は、担当の医師に相談してみましょう。
そして、担当の医師に話を聞いてもらえないときは、別の医師に相談することも考えてみてください。
薬は自己判断で服用したり、中止したりすると深刻な状況になることがあります。
必ず専門の医師に相談するようにしてくださいね。