うつ病の症状がみられる中で、仕事や勉強、家事などを行うことができる人を、「軽症うつ」といいます。
「軽症うつ」ときけば、症状が軽いうつだと思うかもしれません。
「軽症うつ」の「軽症」は「軽い症状」という意味ではありません。
典型的なうつ病患者と比べて、抑うつ症状が目立ちにくいということです。
日常生活が、一見普通に適応できているように見えます。
適応できているように見えるため、治療が遅れて重症化するおそれがあります。
軽症うつは薬物療法が効きにくい症状です。
そのため、うつ病と診断されてしまうと、効果のない薬を処方され、副作用に苦しむということになります。
薬物療法が効きにくいからこそ、軽症うつの方には、鍼灸の施術が効果的だといえます。
うつになると、脳内ではノルアドレナリンやセロトニン、ドーパミンといった神経伝達物質が減少するといわれています。
抗うつ薬は、こうした神経伝達物質に働きかけて、うつを改善させます。
鍼灸もまた神経伝達物質が増えるという報告があります。
鍼灸は薬のような副作用が現れないので、体に優しい施術となります。
薬物療法が効きにくい軽症うつの方には、ぜひ、試していただきたい施術です。