心休堂の牟田です。
逆子の治療をしていると、産後のご報告をいただくと同時に、手首の痛みの相談があります。
また、小児鍼をさせていただくときに来院されるお母さんや、出産経験のある患者さんにお話を伺うと、程度の差はあるのですが、かなり産後に手首を痛めた経験をされているようです。
この症状は腱鞘炎とよばれるものです。
筋肉から骨につながる部分を腱というのですが、この腱を包んでいるのが腱鞘というもので、ここが使いすぎて炎症を起こしているのです。
腱鞘炎は産後だけでなく、パソコン作業や楽器の演奏、料理など様々な作業で酷使されることで発症するのです。
腱鞘炎になってしまうと、病院では炎症が治まるまでなるべく手首を使わないよう言われると思います。早く治すにはそれが一番ですが、そんなの無理ですよねぇ。
ですから、腱鞘炎にならないようできるだけ予防することを心がけていただきたいと思います。
産後に起こるのは、腕や手の力だけで赤ちゃんを抱っこすることで起こりやすくなります。出来るだけ体に引き寄せて、腕や手の力だけで抱っこしないようにしてください。授乳クッションやスリングなんかを使って赤ちゃんの重さを分散させるのもよいでしょう。
痛みを感じておられる方は、腱鞘炎用のサポーターを使用して痛みを和らげてあげましょう。
また、鍼灸は患部の血行をよくしてくれるので、治りが早くなります。もし、一度も受けたことがなければ、検討してみてくださいね。